【山本大介先生インタビュー】医局に所属しない脳神経内科医として、何ができるのか?Antaa slideを通じて発信したいこと。

 

今回は、湘南鎌倉総合病院で脳神経内科医としてご活躍されている傍ら、Antaa Slideに数多くのハイクオリティなスライドをご提供して下さっている、山本大介先生にインタビューをさせていただきました!山本先生がスライドを提供しつづけて下さるのにはどのような背景があるのでしょうか?
山本先生のスライドはこちら

 

山本 大介 先生 紹介

山本 大介 先生

湘南鎌倉総合病院脳神経内科
脳神経内科専門医/総合内科専門医/脳卒中専門医

湘南鎌倉総合病院で脳神経内科医として活動されながら、Antaa Slideに多くのハイクオリティなスライドをアップし続けることで医療メディアの発達に貢献していらっしゃいます。

3軍の医師として

山本先生はインタビュー前のオンライン配信で、ご自身のことを「アウトサイダー」や「3軍」と表現されていました。「1軍」が医局で働き、論文を書いて学会で活躍する王道な医師のキャリアであるとして、山本先生自身は医局に所属せず、メディアなどをうまく活用し、立ち回りを意識して戦う医師であるということでした。
白神先生
医局に所属しないという選択について詳しく教えてください!
山本先生
はい。所属しないというよりは、所属できないな、という意識でしたね。自分は3軍だなっていう認識があって、医局に入って王道な1軍ルートは自分には向いてないなと思ったんです。テニス部とかバスケ部とか入れないなっていう感覚の延長ですね(笑)そのあとは2軍として頑張ろうと思いました。臨床頑張りながら臨床研究もやってというような感じですね。その時は脳炎の分野で研究を頑張ってみようと思っていたんですけど、抗体マーカーを測定することが前提として要求される訳ですが、抗体マーカーは大学じゃないと測れなかったんです。それで挫折してしまいました。そのような経緯で、自分がどんな仕事をしたいのか?をよくよく考えました。自己分析も踏まえて、自分は既にある医学界の戦場で戦うよりは、自分が大切だと思うことを追求しながら、3軍らしくやってみよう、と覚悟を決めた経緯でした
↓オンライン配信では終始温かい雰囲気でお話しして下さいました!!

医学教育とスライドのシナジー

白神先生
山本先生は教育者として高い評価をいただいていらっしゃいますが、教育などの面で意識していることなどがあれば、お聞かせください!
山本先生
実は、僕がAntaa Slideに投稿しているスライドというのは、湘南鎌倉総合病院の脳神経内科を回る研修医に向けて伝えたいことというのを詰め込んだスライドになっていて、実際に、一か月のローテーションで10個程度のスライドを用いて教育することになっています。スライドは公開しているので、いつでも見直すことができますし、それを使って、将来後輩に教えるということも可能です。
このような形の教育のメリットは二つあります。

一つは、一か月の脳神経内科の研修で、何を教えて、何ができるようになるということを見える化することで、研修医の満足度を向上させることができるということ。

もう一つは、教育がそこで終わらずに、次へ次へと「循環する」ということです。

 
白神先生
先生のところで研修を受ける方が羨ましいです!教育はとても大切なことですよね。
山本先生
そうですね。特に、うちの病院では研修医が結構忙 しいです。雑用をお願いすることも少なからずあります。そんな彼らに何を対価として与えられるのか?という問いには、現実的な答えは、「教育で応えること」しかありません。給与で応えられるわけではありません。ですので、頑張った分は、より価値のある教育を対価として与えられるのがベストですね。その先に専門研修で残ろうとしてくれる人が増えたりしてくれると、なお嬉しいです。
 
白神先生

なるほど!!私も先生のような教育をしていけたらいいなと思います。
↓オンライン配信ではスライドを使って実際に講義をしていただきました!

スライド共有メディアの有用性

白神先生

どういう人に特にスライドを見てほしいということはありますか?
山本先生
研修医が見てくれるのも嬉しいですが、教える側の上級医の先生方にも見てほしいですね。私自身もAntaa Slideに載っているような、他の先生が作成したオープンなスライドを利用して教えることもあります。例えば、感染症について4月に来た研修医に教える際に活用しています。そのような感じで利用していただけたら本当にうれしいですね。

教科書に書いてあることって綺麗事だけで、実際の臨床ではあまり役立たないことも多いです。本当に臨床で役立つ知識って変な言い方をすると、「隠されている」んですよ。そういう知識が上級医などから滞りなく得られるのが、医局の強みなんです。そんな中で、スライドを共有するメディア系がどんどん発達して、そういった教科書にはないような有用な知識が世の中にあふれていくというのはとてもいいことだと思いますし、私のように医局に所属しない人にはとてもありがたいことですね。

白神先生

私もERで山本先生のおっしゃるような、隠されている知識がほしい時、たくさんあります!先生のスライドでは処方例なども詳しく載せて下さっていて、とてもありがたいです。
山本先生
ただ、今こうやって自分のやりたいことを実現できているのは、今の職場が自由にやらせてくれるという要因も大きいんです。ある程度トレーニングを積んだ後に、自由な環境で自分の好きなことをしたいというときは、そのような環境を選ぶこと、作ることがまず必要です。自分がどのような仕事をしたいか、と考えたときにはそれが可能な職場を選ぶ必要はあるでしょう。そして、メディアやツールをしっかり利用するということも必要です。医療がもつ性質上、対外的に自由に発言をすることの抵抗感はもちろんあるわけです。

しかしながら、不自由さに萎縮せずに、どれだけ勇気をもって、自由さを大切にしながら、価値のある発言・表現ができるかどうか、ということが私のテーマです。Antaa Slideは教育のツールとして利用していますが、「三軍な」私の自己表現そのものでもあります。

白神先生

なるほど、そうなんですね!
山本先生
Antaa slideに関わることの意図としては、教育について、知識伝達について、もっとオープンな状態 にしたい、という思いがあります。ただし、その他にも下心もありながらやっています。例えば、雑誌の執筆 をしてみたい、とか教科書を書いてみたい、とか、そういう下心です。ここで誰か見つけてくれないかな、と思っていたわけです。実際のところ、すぐに執筆依頼をいただけて、大変うれしく思いました。教育においての自分のやりたいことだけでなく、下心も成就できて、Antta slideやっててよかったなぁとしみじみ思っています。自分の意見や考え、表現をオープンにすることの難しさや抵抗感はあるわけですが、やはり勇気を出して、誰かに関わっていくことの大切さを、三軍的にはここでも噛みしめています。
↓インタビュー中も笑顔でお話しして下さいました!
 

つながりとは?

白神先生
先生にとって「つながり」とは何ですか?
山本先生
東京大学経済学部の安冨歩先生の本で、「真に自立している人とは、 他人に依存できる人である」という言葉があります。真に自立している状態とは、だれにも頼らずに何でもできる人ではありません。他人にしっかり頼ることができて、そしてその代わりに自分も他人から頼られるという関係性を構築できる人ということです。臨床においても、なんでも対応できるスーパーマンなんて、現実的ではありません。むしろ誰かに頼りまくって、色んな診療科の先生と相談できる関係性を構築できている人の方がうまくいくでしょう。 誰かに頼れる関係性があるということは、自分も頼られる前提をきちんと共有 できている状態にあります。そんな関係性を作れる人は、 真に自立し、しっかりと前に歩んでいける状態といえるでしょう。

Antaaを通じて得られたつながりは、私にとっては非常に価値のあるものです。ユーザーにとっては大切な教育コンテンツ(スライド)を共有すること、一方Antaaからは手厚いプラットフォームを供給してもらえること、双方の関係性はまさに真の自立であり、価値の高いものだと思っています。私がスライドを投稿して、色んな人とのコミュニケーションが生じることは、プライスレスだと感じています。

 

山本先生のオンライン配信やスライドはこちらから!

インタビュー前のオンライン配信では、「あなたは自分が何軍だと思っていますか?」、「所属する軍にアイデンティティはありますか?」ということをテーマにお話しいただき、更に実際にスライドを用いて「片頭痛診療はじめの一歩」のレクチャーを行っていただきました!
まだご覧になっていない方は、アーカイブからぜひご覧になってみてはいかがでしょうか。

 

また、山本先生のスライドもとてもハイクオリティなものがそろっているので、こちらもぜひご覧ください!

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お持ちのスマートフォンやタブレットからAntaaQAのアプリを使ってオンライン配信を視聴することができます。

QAアプリを開いて、画面下中央の「配信」のところをタップすればすぐに確認できます!リアルタイムの配信だけでなく、アーカイブに残っている過去の配信も遡って視聴することができるので、ぜひお試しください!!

今回の山本先生の配信ももちろんアップされています!!

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