5月24日(日)に行われた「つながるちからフェス」の様子をご紹介致します。
「つながるちからフェス」は医療現場の最前線で活躍する現役医師が一堂に会するオンラインカンファレンスです。当日は一日中、豪華ゲストが熱く議論し大盛況となりました。
今回はその中から第10部「レジェンドの集い」を医学生インターン松木がお届けします!
登壇者紹介
司会
白神 真乃先生(一宮西病院総合救急部 /一宮西病院総合救急部 CMO)
社会医療法人財団大樹会 総合病院回生病院や洛和会丸太町病院 救急総合診療科、洛和会音羽病院 救命救急センター京都ERでの経験がある。理念は、安心できるERを当たり前に。
Antaaでは関西でのオンライン配信の司会などを務め、活躍中です。
登壇者
藤沼 康樹先生(浮問診療所 日本医療福祉生活協同連合会家庭医療学開発センター)
1983年新潟大学医学部卒業。東京都老人医療センター血液科生協浮間診療所所長などを経て2006年より医療福祉生協連家庭医療開発センターセンター長。専門は家庭医療学、医学教育。診療の傍、医療者教育や医療福祉系のアドバイザーの仕事もこなす。
平成23年度 武見奨励賞受賞。医学書院月刊誌「総合診療」に「55歳からの家庭医療」連載中。
レジェンドといえど仕事が減るわけではなく、毎日フルタイムで勤務中。最近自宅でスクワットに挑戦中。
山中 克郎先生(福島県立医科大学 会津医療センター総合内科)
1985年 名古屋大学医学部卒業後、名古屋掖済会病院、名古屋大学大学院医学系研究科、バージニア・メイソン研究所(アメリカ・シアトル) 研究員、名城病院、国立名古屋病院血液内科、カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)一般内科、国立名古屋病院総合内科、国立病院機構名古屋医療センター総合診療科、藤田保健衛生大学、諏訪中央病院総合内科を経て、現在は福島県立医科大学会津医療センター 総合内科教授を務める。
徳田 安春先生(群星沖縄臨床研修センター臨床研修病院群プロジェクトプロジェクトリーダー兼センター長)
1988年琉球大学医学部医学科卒業後、沖縄県立中部病院内科副部長および臨床研修委員会副委員長。米国ハーバード大学大学院公衆衛生修士号を取得し、医学博士取得。聖路加国際病院一般内科医長、筑波大学大学院人間総合科学研究科医療医学系教授・筑波大学附属病院水戸地域医療教育センター・水戸協同病院を経て、現在独立行政法人地域医療機能推進(JCHO)本部及びJCHO東京城東病院顧問を務める。2017年群星沖縄臨床研修センター臨床研修病院群プロジェクトプロジェクトリーダー兼センター長に就任。
今回、沖縄から参加。普段は研修病院を周り、初期研修医を指導。外来もこなす。勉強会も開催。
鈴木 富雄先生(大阪医科大学附属病院 総合診療科)
大阪医科大学地域総合医療科学寄附講座 特別任命教員教授
2000年9月 – 2014年9月名古屋大学医学部附属病院総合診療科
市立舞鶴市民病院内科で研修後、名古屋大学医学部附属病院総合診療科を経て、2000年より大阪医科大学地域総合医療科学寄附講座特別任命教員教授に就任。医学教育の卒前・卒後教育にも関わる。
レジェンドのおうち時間

みなさん家でどういうことをしていらっしゃいますか?鈴木先生いかがですか?

最近、COVIDで出張が無くなってから土日もずっと教授室にいます。
今日ちなみに食べたやつはこれです!!






そういう生活です。
よかったことは、土日いろんなところに行かないので、病棟がしっかり見られることです。
また、レジデントともしっかり話せています。
今までは土日に全国に行っていたので、自分のレジデントよりも他の病院のレジデントと話していました。
出張で全国回り始める以前の、自分の臨床医としての生活に少し戻った気がします。

ありがとうございます、山中先生はいかがですか?

土曜日はだいたい午前中はオンラインで研修医たちと勉強会をして、午後は自分の調べたいことやスライド作成をしています。
日曜日はだいたいこのアパートにおりまして、朝から1週間分の洗濯をして、部屋・トイレの掃除をした後に、生産者が運んでくれる安くて新鮮な野菜売り場に自転車で乗り込んで1週間分の食材を買って来ます。
午後からは3食作ります。この3食をそれぞれ少しずつジップロックに入れて、その週の途中で少しずつ食べています。
あと、サラダもこの放送が終わったら3日分作ります!
結構忙しいですよ。



徳田先生はいかがですか?

最近は、沖縄を毎日満喫しようと思って、まずは家の周りを練り歩いています。
いろんな発見がありますね。
意外ににこんなところに面白いものがあるんだ!と思ってインスタなんかをスタートしたりしてます。


肉類が多いとか、ちょっと健康には危ないところはあるんですけど、そういう食事を堪能しています!
B級グルメを堪能しながらいかに健康に生きていくかという本を書こうかな、なんて思っています笑

続いて藤沼先生お願いします!

完全にインドア派で、家にいることが憧れの生活だったので非常に楽しく過ごしています。
このパンデミック状況下で一番ハマったのは韓流ドラマです。
今、愛の不時着を見ています。最高に面白いです。見られなかった昔のアニメや、原作の漫画を見たりと、ひたすらコンテンツ消費をしていますね。
あとは筋トレしています!一番参考になるのはなかやまきんに君のYouTubeですね。
非常に丁寧な解説で、かゆいところに手がとどくアドバイスが魅力です。


この間ヨガのインストラクターさんのZoomに呼ばれまして。なんで私なのかわからないのですが笑
遠隔でヨガをやれる人はいいけれど、高齢者の方でそういう操作が難しい人がいて、そういう人とのつながりはどうすればいいかっていう相談がありました。
何か集まってやるというイベント系のお仕事の人は大変みたいですね。

「レジェンドからクックパッド、インスタって言葉が!」とか、「レジェンドを身近に感じる瞬間!」などとコメントいただきました!
お家にあるみんなに見せたいグッズ紹介




(家の中にある見せたいものを探しにいくレジェンドたち)

私はこれです。

これは私の送別会の時にみんなからいただいたものです!
毎日これを眺めてニヤついています。

あのですね、今教授室にいて、カブトムシ飼っているんですけどね、ヨウコとその嫁です。
めっちゃ可愛くて!!
今ヨウコ出しますわ。

(鈴木先生の手から落ちるヨウコ)

ごめんごめん、結構やんちゃなんですよね!


プロゼリーっていうね、これがカブトムシに最適なんですわ。


プロゼリーを設置して…行きますよ!!
こうやって切れるでしょ!?
食べやすいんですよ。
どうぞ次の人。

すごいですねー。
次は、藤沼先生お願いします。


結構可愛いですよ。ピピッと言ってお迎えしてくれます。
あとは、置き方にポーズをつけられるんです。可愛いです。木製なんです。

ありがとうございます。

何がいいかなと思ったのですが、これですね。

私、手紙とか出すのが大好きなんですよね。
今日の朝も、実は友達に書いていたんですけれども。手紙とかハガキとかが家にいっぱいあって、いつでも手紙をかけるようになっています。
こういう時代だからこそ手書きのものはいいかななんて思いながら、手紙をよくしたためていますね。
レジェンドのレジェンド、心に残っている一言

大リーガー制で、アメリカの臨床教育家たちに教えてもらっていたのですが、彼らの姿勢に感化された部分がすごくあります。
彼らは、常に患者さんに対して真摯に向き合うし、医学的なことに対して自らが非常に努力する。
そして何より、下の者に自らの持っているものを惜しみなく伝えたい!というパッションが強かったですね。
舞鶴出身の人は熱くてお節介な人が多いのですが、そのお節介は僕も今でも抜けないですね。

頭に残っていて抜けない言葉なんですけど、僕が医者になって2年目くらいの時に、外科医がいないからって5ヶ月外科をローテートしました。
外科の部長先生と、第一助手が僕ですよ?今考えると非常に危ない感じなんですけどね笑
あるときPDという膵頭十二指腸切除というオペを9時間以上かかってして、終わってその先生と二人で医局でコーヒーを飲んでいたんですね。
そしたら電話が来て、虫垂炎らしき人がいるのですがこれからオペできませんか?と。
すっごく疲れているし、流石に断るかなと思いきや、その先生が「ここで逃げるとずっと逃げ続けるんだよ」と言われて、引き受けたんですね。
なんかいまだにそれが残っています。一回逃げると逃げ続けちゃう。
なんか嫌だな、逃げたいなと思った時にこの言葉が響くことがあります。

変化の早い時代においては、5年後とかの目標を立ててもどんな世界になっているかわからない。
1年後、2年後くらいの目標を立てるようにしています。
とにかくユニークで、自分の人生において何をやりたいのか、考えながら修正していくようにしています。

山中先生は1年後、2年後の予定を立てていらっしゃる。素晴らしいと思います。
でも、日野原先生のお話によると、長生きの秘訣は3年後まで予定を入れることだそうです。予定を立てるとその時まで生きないといけないというプレッシャーになるかもしれませんね。
私から若い方にオススメしたいのは、ロールモデルとメンターです。
両方を自分の中に持って、いろんな生き方を参考にする。
メンターは比較的身近にいる、いつでも相談できる、指導医や先輩っていう感じです。
いいメンターを持つことがまず大事です。
色々な立場のメンターを複数持つのがいいと思います。
この悩みはこのメンター、この分野はこのメンター、お金がほしい時はこのメンターに相談する、という感じでメンターを使い分けるのがいいと思います笑
また、日野原先生がオスラー先生を発見したように、ロールモデルを本やジャーナルを読んで見つけましょう。
レジェンド、過去の人間からも学べます。
身近じゃなくても歴史の中に目標になる参考になる人たちがいると思うので、医師に限らずいろんな分野を含めてそういう人を発見できるようにアンテナを立ててほしいなと思います。
先生方にとって「つながり」とは

人間って非常に弱いもので自分で努力をしたり志を抱いて変わっていくのは難しい。
人は、書物や患者さんとの出会い、風景や空気、それこそCOVIDや震災などに刺激を受けて変わっていく。
人は出会いによって変わっていき、つながりによって支えられています。
つながりとは自分が前に進むための勇気をくれるものだと思います。

つながることは大切だと思います。
今はネットとかがあるので検索したら世界中のいろんな人たちのことが出てくる。
僕はYoutubeでTEDを見ていておすすめです。
出会いを増やすこともテクノロジーによってできるようになったので、皆さんもどんどん活用して乗り込んでいってほしいです。

つながりとは、1つは安心なんですね。
もう1つは明日への原動力、という風に私は思っています。
優れた本をたくさん読んだり映画を見たりするのはすごく大事です。
人が成長するには2つの方法があると言われていて、1つは優れた本を読むこと、そして自分より優秀な友達と付き合うことです。

私もいろんな人に育てられてきました。 しかし、あえて繋がり過ぎないことも大事だと思います。
繋がりすぎると同調圧力みたいなのものも生まれてきてしまいます。
孤独と向き合うことも重要で、その中で「つながり」が新たな段階に入ってくるのではないかと思います。
医学生インターンの感想
鈴木先生がカブトムシを「ヨウコとヨウコの嫁」と紹介されていましたが、ヨウコの嫁に名前があるのかとても気になりました笑
私も幼少期カブトムシ飼っていたし、最近愛の不時着を見たので、勝手にレジェンドの先生方を身近に感じました。
ユーモアのある先生方ばかりで、終始爆笑しながら放送を拝見し、いち医学生として、こんなステキな大人になりたい!と強く感じました。
様々なご経験をなさって来た先生方の言葉には非常に説得力と重みがありました。
後輩への教育の熱心さ、「一度逃げたら逃げ続けてしまうから逃げない」という考え方、目標の立て方やロールモデル・メンターについてなど、今後私が医師となってぶち当たるであろう壁への立ち向かい方を教えていただいた気がします。勉強や人生につまづいた時にもう一度この配信を見直して、先生方のおうち時間の様子に癒されながら人生のヒントをいただきたいです。
お忙しいレジェンドの先生方の貴重な素顔を垣間見れた気がして、嬉しかったです!ありがとうございます。
私のロールモデルとなる先生が増えました。
医学生インターン 松木華帆
記事化できたのは、映像のごく一部です!
配信を見逃した方、もう一度見たい方は、医師医学生限定Facebookグループにて視聴いただけます。
【第1部の配信】
JOY女医 !
皆さん、おつかれシャムです。
海を渡ったドクターたち
熱血救急医!
COVID-19時代のヘルステック
【第2部の配信】
SNS時代のスーパースター
スーパー在宅医
適々斎塾の軌跡と未来
医学教育が未来を創る
レジェンドの集い
【第3部の配信】
今だからこそ感染症を明るく語ろう
Another dimension!次元の彼方へ
診断推論達人談義
各部 レポート記事
第1部 JOY女医!
まだまだ少ない女性医師。普段聞けない貴重な女医会!赤裸々な会話はまるで女医版SATC??必見です!
第2部
COVID-19の流行に伴い、生活への影響は大きなものでした。環境や体調の変化で人が変わってしまう??何が起こっているのか、そして一体どうすれば??
第3部
世界で活躍する医師たち。日本から旅立った理由も、活動の内容も、個々それぞれ。医師なら誰でも胸が熱くなる会話が繰り広げられました。
第4部
状況によって柔軟な対応を求められる難しい救急。多岐にわたる対応…そして、患者さんは笑かして帰らさなあかん?!
第5部
COVID-19は医療のあり方にもインパクトを与えました。ヘルステックは今後どうなっていくのでしょうか??
第6部
情報発信で世の中に貢献している医師たちの本音。しゅんしゅんクリニックPこと、お笑い芸人として活躍する宮本 駿先生も加わり、新時代の医師の活動について語りました。
第7部
コロナの影響で、診療体制も大きな変化がありました。在宅医として活躍する皆さんはどの様な対応をされているのか??リアルなお話。
第8部
開業医の、開業医による、医師・医学生のための医学塾「適々斎塾」。終わることのない、医学探究の情熱が画面を通り越して伝わるセッション!
第9部
様々な患者さんを治療するため、医師になるにはたくさんの知識と経験が必要になります。その教育に携わることは未来を創ること…!
第10部
医療界のレジェンドと呼ぶのにふさわしい方々に集結いただき、姿勢を正して!と気合が入りますが、とても和やかな日常を垣間見せていただきながら、様々なエピソードを伺いました。
第11部
独立して地域医療を展開する開業医。
個々の想いを胸に、奮闘されるリアルな会話が繰り広げられました。
第12部
新型コロナの流行でますます需要が注目される感染症内科医。今回の大流行で診察の基本原則を見直すチャンス??ペットも登場!
第14部
様々な経験を積むことが、医師として大切な成長要素。1人1人が良い医師になって欲しい、成長を支える先生方の想いが伝わるセッションです。
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