「集まれ!チーフレジデント!!」〜日本初の試み。日本版チーフレジデントとは?〜

チーフレジデントミーティング in Japan(以下CRMJ)実行委員長をしています小杉俊介です。
今回、日本初のチーフレジデントの集まりを開催します。チーフレジデントって何?集まって何するのって方も多いと思いますので、ここで解説します。

「集まれ!チーフレジデント!!」〜日本初の試み。日本版チーフレジデントとは?〜

飯塚病院総合診療科 総合内科医 小杉俊介

1.チーフレジデントとは?

 日本にはたくさんの研修指定病院 (2018年度の初期研修プログラムは1035、後期研修は内科プログラムだけでも562) があります。初期研修は2年間あり、毎年8000人強の研修医が生まれ、初期研修医1年次と2年次だけでも単純計算で16000人程度います。後期研修医も入れるとその数は計り知れません。

 そういった研修医たちをまとめる役割を期待されるのが「チーフレジデント」です。米国では古くは1800年代後半からその役割を果たすレジデント(研修医)がいたようです。AAIM(Alliance for Academic Internal Medicine)という米国の内科医の団体の下部組織であるAPDIM(Association of Program Directors in Internal Medicine:プログラムディレクターの団体)はチーフレジデントを

「管理・教育・メンターリングとカウンセリングの業務を実施している卒業、もしくは卒業見込みの研修医」

と定義しています。米国では2009年の調査では990名/396プログラムのチーフレジデントがいることが報告されており(Singh,2009)、チーフレジデントになることは次のステップに移る際に一つの重要な評価項目とされています。

2.日本の現状

 日本でも(初期)研修医制度がはじまる前からチーフレジデント制度を取り入れていた病院が数カ所ありました。時代が進むにつれて、少しずつ色々な場所で取り入れる病院が増えてきました。

 しかし、その制度自体は自施設の研修医を統括するのに必要な制度となり、一般化できないものになりつつあります。全国のいわゆる有名研修病院ですでにチーフレジデント制度を採用している10施設を対象にチーフレジデントの役割を調べた私の調査でも、病院・組織ごとにその役割は多岐にわたっていることが判明しました(Kosugi,APMEC2018)。

   今わかっている範囲での日本と米国との違いをまとめると、

  1. 統括団体がない
  2. 施設・組織ごとにやるべき役割が違う(Standardがない)
  3. 組織内では名誉職かもしれないが、他施設に行った際にも評価されるかと言われれば現時点でそこまでのValueはない といったところ

が違いとしてあげられました。

  もちろん全て米国に倣う必要があるとは思いません。しかし、研修医制度および後期研修医の制度は全国で一般化されてきている中で、必要な能力というのはある程度決まっているのではないかと考えました。

3.今回イベントをひらくことになった経緯

  私は2016年度の飯塚病院総合診療科のチーフレジデントを勤めました。スタッフ医師およそ15名、病棟総合医コースの後期研修医およそ20名という組織の中で、上と下のバランスをとりつつ種々の業務をこなしていました。

 そんな中で、チーフレジデントという制度が生まれた米国で短期間研修する機会があり、本場のチーフレジデントの業務の幅広さとRespectされていることを実感し、真のチーフレジデントとは何かという疑問が湧きました。日本に帰り調べていると、上記APDIMという組織がChief Residents Meetingというものを次年度のチーフレジデント対象に開催していること、Chief Resident用の教科書を作っているを知りました。日本からは聖路加国際病院の先生たちがその前年に行かれていたことも知り、自分も参加してみようと思い参加をしました。

  衝撃でした。「君たちには輝かしい未来が待っています!!」この言葉から始まった会は、チーフになることの意義・どのように1年間を過ごすか・よく陥るミス・ボスマネージメント など必要と思われる知識の共有や、Work shopでの同じような役職につくMotivativeなResidentたちとの議論およびネットワーキング作りが行われていました。

  

 「こんな会を日本でも開きたい!」という気持ちを持ち日本に帰ってきましたが、「日本にチーフレジデントってどれくらいいるの?そもそもあまりいなかったらこんな会ひらく意義ないのでは??」という思いもありました。

 しかしそんな思いも色々な機会で知り合った各病院の新旧チーフたちといろいろはなし、一緒にやってくれそうな同志が増えていく中で、「もし今は少なくたって、絶対に今後の日本に必要なものだから、やってみよう!」という気持ちに変化してきました。

 そしてついに、2019年2月についに第1回チーフレジデントミーティングin Japanをひらくことになったのです。

4.VisionとMission

VISION
日本にチーフレジデント制度を広める 日本のチーフレジデントのあるべき姿を探求し
それに必要なリソースを各チーフレジデントと共有する
MISSION
日本のチーフレジデントのあるべき姿を探求し
それに必要なリソースを各チーフレジデントと共有する

 

  それにはまず仲間が必要です。米国と日本では医療システムはもちろん、研修システムも違います。日本版チーフレジデントのあるべき姿を検討するには全国の研修病院の現状や研修医としての考えなどを共有する必要があります。

 そのデータとこれまで米国で培われてきた歴史あるチーフレジデントに必要な能力を統合することで日本版チームレジデントを作り上げることができると考えています。

5.メッセージ

   レジデントにはレジデントしかわからないことがあると思います。それをまとめるのはレジデントしかできない役割と思います。

  また私たち医師は学年が上がるにつれ、管理職を任されることもあります。しかし、そのトレーニングを受ける機会はありません。管理職をしている指導医の監督下で、管理職のトレーニングをできる場としてチーフレジデントはとても有用です。

 ・・・などなど、ここには書ききれないほどチーフレジデント制度を置く意味、チーフレジデントになるメリットはたくさんあります。

  すでに50人程度の参加者が参加表明してくれています!チーフって何?って人にも、来年チーフレジデントになるんだけど。。って人も、ぜひ一度参加してみませんか?

 実行委員一同お待ちしています!

<イベントリンク>

 

【開催概要】

▶︎日時 2019年2月23日(土)13:00-18:00 (終了後,懇親会あり)
▶︎場所 聖路加国際大学シミュレーションセンター 〒104-0045 東京都中央区築地3丁目6−2

▶︎対象 来年度よりチーフレジデント(特に内科系)を行う後期研修医 *対象外の方はObserverとして参加いただけます。席に限りがありますので参加可能かどうかは運営側で判断させていただきます。
▶︎参加申し込み 受付Googleフォーム:https://goo.gl/forms/GNjIqEQW4e37HZDU2
▶︎参加費 無料
▶︎企画・立案 クイーンズメディカルセンター 野木真将先生,飯塚病院・水戸協同病院・聖路加国際病院・湘南鎌倉総合病院・沖縄中部病院の元・現チーフレジデントたち
▶︎実行委員長 飯塚病院 小杉俊介,水戸協同病院 長崎一哉
▶︎Facebook https://www.facebook.com/chiefresidentsjapan/
▶︎ご質問・お問い合わせ chiefresidents.japan@gmail.com[/aside]

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