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【オンライン勉強会】リクツで理解する虫垂炎の画像診断

今回、がん研有明病院画像診断部の和田 武 (Takeshi Wada)先生をお招きし、ERで診療を行う医師なら誰もが知っておくべき虫垂炎のCT読影方法について解説していただきました!

* * *

中山

はい、みなさん、見えてますかね?もし見えてなかったらコメントしてください。今日は和田先生に来ていただいて、「見逃しゼロ道場 虫垂炎編〜理屈で虫垂の解剖を理解する」というお話をしていただきます。
以前、アンターナイトでも虫垂炎の話をしていただいて、すごい好評だったので、今回皆さんにお話しする機会を作っていただきました。
では、和田先生お願いしたします。

 

和田

よろしくお願い致します。
今日は、虫垂炎の話をしようと思います。以前、アンターナイトでもお話した内容なので、すでに聞いていただいた方は復習がてらに、今回初めての方は、虫垂についてガッツリ聞いて言って下さい。
今回は、虫垂炎の診断に最も重要な、虫垂とその周囲の解剖についてかなり詳しくなる1時間にしたいと思いますので、よろしくお願い致します。

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では、まず自己紹介なのですが、がん研有明病院で画像診断をしている和田武(わだ たけし)と申します。画像診断とIVRを専門としています。千葉大学卒で医師8年目になります。

 

本日の内容ですが、まず虫垂炎を正しく診断するためには何が必要なのかということについて3つ話したいと思います。1つ目が虫垂とその周囲の解剖、2つ目が虫垂炎の典型的な画像所見、3つめが虫垂炎の合併症です。その中でも断然重要なのが、1つ目の解剖です。

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虫垂とその周囲の解剖をマスターしている人は、虫垂炎の診断をマスターしてるも同然ですので、解剖が何より大事です。次に、虫垂炎の典型的な画像を見て、こういうのが虫垂炎だなとなんとなく頭に入れてもらえればと思います。最後はオマケ的に、虫垂炎には合併症があり、合併症に気づくことが診断の上で大事なことがありますので、そこについてもお話ししたいと思います。

 

 

ではですね、まず解剖の話をしたいと思います。それでは早速、虫垂クイズと銘打ちまして、虫垂に関する問題を用意しました。せっかくなので、みんなで一緒に考えていきましょう。

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まず、上からですね。「虫垂には腸間膜がない」。マルかバツかということで、皆さんコメント入れていただいてもいいですし、適当に考えていただいても大丈夫です。15秒待ちます。

 

(15秒)…

 

正解はバツです!いかがでしょうか?虫垂にも腸間膜があります

腸間膜自体の定義や構造については後で説明します。ここでは、虫垂には虫垂間膜という非常に重要な間膜があるということを覚えておいて下さい。

 

次、「盲腸と上行結腸は回盲弁で境される」。これも、解剖の問題ですね。これはいかがでしょうか?15秒待ちます。

 

(15秒)……

 

長いですね、間が(笑)。回答を言うタイミングが分からないです。

(会場笑)

 

正解は、マルです!盲腸と上行結腸の境目は回盲弁ですね。大腸癌取扱規約では、盲腸と上行結腸の境目は回盲弁上唇と記載されています。これは定義ですので、覚えて下さい。

つまり回盲弁という構造を同定すると、盲腸と上行結腸の同定に役立つということです。

 

次の問題です。「虫垂は盲腸から起始する」。マルかバツか。

中山

会場の先生より、この15秒の間にトークをして欲しいと

和田

スキマトーク苦しいですね(笑)

 

はい、ではもうこれどうですかね?はい、正解はマルです。

虫垂と盲腸の位置関係は恒常的で、虫垂は発生学的には盲腸憩室というところが遺残したものなので、盲腸といつも繋がっているという位置関係になります。

文献検索をしてみると、上行結腸から虫垂が起始している1例みたいな報告が3例くらいあるので、ごく例外的にはそういうこともありますが、基本的には盲腸は虫垂と連続しており、盲腸を見つけてから虫垂を見つけるという手順が非常に重要ですので、覚えて下さい。盲腸を見つける前に虫垂は見つけられません!

 

では、次行きます。「虫垂を栄養する動脈は虫垂動脈である」。マルかバツか。

まぁ、これは、そのまま感があるんですけれどもどうでしょうか?栄養する動脈って大体、名前がついていたりしますけど、今回の場合は、いかがでしょうか?

はい、これは、マルです。そのまんまですね。虫垂動脈という動脈は腸間膜である虫垂間膜の中を走行していますので、これを見つけることで虫垂の同定に役立つことがたまにあります。上級者はこういったところもみているということですね。

 

続きまして、「虫垂動脈は回腸末端の腹側を走行する腹側なのか背側なのか」というということなのですが、まぁ、これはオマケ的な問題なのでいいのですが、何となくイメージとしてどうなのかということを知っておくと診断する時にいいかもしれません。

はい、これはですね、バツですね。回腸末端の裏側を走行するような形になりますので、虫垂間膜自体が回腸の裏側にぶら下がっているというイメージを持ってください。

 

最後の質問です。「虫垂動脈は腹腔動脈の分枝である」。マルかバツかということなのですが、習いましたよね。学生時代に。腹腔動脈の3分枝とか。あとはその他にもお腹の血管には非常に重要な血管がいくつかありますけれども、思い出してみてください。

これはバツですね。虫垂動脈は上腸間膜動脈(SMA)の分枝です。実際には、上腸間膜動脈から分岐した回結腸動脈からさらに分岐していくのが虫垂動脈になります。こちらについても、後々説明いたします。

 

和田

どうでしたかね?虫垂クイズ。全問正解のひといますか?
全問正解のひとは、もういいんじゃないですかね?今日の話は聞かなくてもいいかもしれません。

(会場笑)

 

和田

では、腸間膜の解剖に進んでいきます。

 

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